スーパーに到着した二人
これはすごいな。最高だ。僕は平凡な現実の世界にいる。普通の人が普通に生活している世界だ。
ありがとう
こっちこそ。どうもありがとう「普通の人」
ねえ、トマトの面白い話聞きたくない?
ええ、今はとくに。ねえ、そういえば、卵を買うんじゃなかった?
そうだ。けど細菌増殖の動態についての知識があれば、冷蔵された食品は店を出る前に買うものだ
ああそう、じゃあさっさと買って帰ればいいわ
あの子は13の時の夏、納屋に小さな原子炉を作った。町中に電気をタダで供給するって公言したんだけど、唯一の問題はいわゆる核分裂物質がなかったこと。それで、あの子はインターネットで買おうとしたの。そしたら政府の役人がうちに来て、あの子を座らせて優しくこう言ったわ。「納屋に、ウラン鉱石を置くのは、法に反している」
どうなったの?
あの子は怒って、部屋に閉じこもって殺人超音波線を作ったの。
殺人?
あー、名前だけで近所の子たちには効かなかった。あはははは。犬はおかしくなっちゃったけどね。
秘密を守れないとペニーに訴えにきたシェルドン
秘密一つ守るのがそんなに難しいこと?
僕は体質的に無理なんだ!そのせいで権威ある政府特別研究員にも採用してもらえなかった。ミシガン州トラヴァースシティに見せかけの農場があって、軍が極秘に超衝突型加速器の研究をしている。
「しまった」という顔をするシェルドン
僕から聞いたことは内緒にして
じゃあ、もう私が言ったことは忘れて。「コミュニティカレッジ卒業してない」ってこと
忘れる?誰に言ってんだ?この頭は何も忘れない!ママがおっぱいくれなくなった日以来、僕は全てを覚えてる。霧雨の火曜日だった、、。
とにかく、もうすぐ来るから、悪いんだけどちょっとその、遠慮してくれないかな
レナード。掲載論文もある物理学者で博士号は2つ。IQは普通のテストじゃ測りきれない。どう遠慮しろってんだ?
レナードとよりを戻すように言うシェルドン
あら、それはどうも、ありがとう。でも、今はレナードと私友達でいようと思うの。
ダメだ。その回答は受け入れられない。
シェルドンあなたは賢い人よ
賢い?IQが60ポイント低ければそういうくくりに入れてもいい。
次は理論物理学の紹介を、担当のシェルドン・クーパー博士から。クーパー博士?
いないよ
渋るシェルドン
失礼。シェルドン、君も承諾したろ?
時間の無駄だ!バカ犬どもに物理の基本を説明するようなものだ!
出てこないなら、もうコミックストアには連れて行かないぞ
どうもー
コミックに弱いシェルドン
フレッシュな君たちの顔を前にすると思い出すよ。僕も間抜けな大学院生として進む道を決めようとしてた時があった。14のときだ。就寝時間は夜9時だったが、当時の君たちよりはるかに進んでた。さて、この中に数人は理論物理学で成功できるものがいるかもしれないが、彼らでさえ将来は、小学校の理科の授業で張り子の火山を作って、重炭酸ソーダの溶岩を流している可能性が高い。
ああ、なんてこった
つまり、君はいつか物理に重大な貢献をするなんて言われたこと、真に受けてるとすればそれは間違いだ。残酷な冗談に過ぎない。何か質問は?あるわけないよなー?科学の未来が嘆かわしい。ではバットマンの最新刊が出るので失礼する。行くぞ。
それで、ニュートリノはどうにかなりそう?
モーツァルトの言葉を引用すると、全ての素粒子はそこにあって、あとは並べ替えるだけだ
上手いこと言うのね!
ああ、天才だろ?
ステファニーと会話中
12の時はヘリコプターで搬送された
それはまた、どうして?
放射線で火傷したんだ。ちょっとした事故だよ、断層撮影装置つくってて。
なに?自分でそれ作ろうとしたの?
実際、製造に成功した。一瞬だけど、妹が買っていたモルモットの体の中も見た。すぐ焼け死んだけど。それ以来我が家では見込みがないことをこう言った、「モルモットも真っ黒だ」って。
コミックストアにて
違う!ウルヴァリンの骨の爪、ボーンクロウは生まれつきじゃない!
ハワード、僕は超天才だよ。もし自分が間違ってたら、気づいてる。
いいか、まず。
諦めろ。クレイジーな人間を相手にすんな。
ちょっと!僕はクレイジーじゃない。ママが検査させた!
けど、退屈なんじゃないかと思って。
退屈なんかしない。なんでそう思うの?
だって、みんな天才科学者じゃないし。
僕はどんな人も好きだよ。実際、何人かの親友は天才じゃないし。
たとえば?
Facebookの友達は天才じゃない。
レナードが不安そうな時は散歩に生かせる。
効果あるの?
いなければイライラせずに済む。
驚いたな、さすがバートだ。
すごい、マッカーサー天才賞だぞ。
バートなら当然だよ。
布団かぶって寝たい気分。
シェルドンの褒め言葉にはひねりが効いてる。
正しくはマッカーサー賞って言うんだ。天才賞じゃない。怪物フランケンシュタインだって本当は博士の名前だ。で、あのおバカな怪物にそっくりなのがあいつ。飛躍した話をつなげた僕は天才だ。