電話をしているレナード
なんの電話?
さっぱりだ。
(電話)だったら、春まで伸ばせるかな。次の夏までとか。
ごく簡単に推測できる。レナードは受話器を左の耳に当ててるから、感情を司る右脳ではなく、理性を司る左脳を使って話している。つまり電話の相手は親しい仲ではない。
(電話)もうそんなに経つとは思わなかった。ああ、じゃあこのまま進めるしかなさそうだねえ。
以前経験したことについて話している。嫌だけど、またやらざるを得ないこと。おそらく不快感を伴う精密検査だろう。大腸の、内視鏡とかね。
(電話)でも他に方法ない?狭いとこだし、落ち着かないと思う。
間違いない。絶対大腸内視鏡だ。
(電話を切り)母さんが訪ねてくる。
たまげたな!大当たり!