コミックストアで開催された、バレンタイン独り者の集まりで、ラージが演説を始めた。
デートの相手がいなくて、ここに集まった。でも、ごく普通の人間だ。ミュータントがいるのはコミックの中だけだ。自分たちを過小評価するのはやめよう。恋人がいるかどうかは関係ない!見回してみてよ、素敵な人ばっかりだ。自分たちをもっと褒めてあげようよ。僕らは一つのチームだ!お互いの存在がある限り、孤独なんかじゃない!
よかったわ。さっきのスピーチ。
ルーシーと話し合うラージ
デートしてもらいたくて、つい。
やめた方がいい。ダメ人間だもん。
僕もだよ。ダメ人間だ!
そんなことない。
いやほんとだ。お酒の力を借りないと女性と話をすることもできないしねえ。いろいろ深刻な問題を抱えているんだあ。変わった癖があるってレベルじゃない。病気なんだよ!もうとにかくまともじゃないんだから!やばい人間だ。
他にどんなことを克服したい?
んー、そうね。美容師さんに前髪は切らないで欲しいって言いたい。
ルーシーに会わせてもらえない一同
ルーシーには会わせてもらえないの?
会わせたいんだけど人見知りが激しい子だから。
僕も人が煩わしくて仕方ないけど、いい対処法があるよ。出会った人を全員スタートレックのキャラクターに置き換えるって方法。
ルーシーが発表した。
よーし、早速始めようか。じゃあ、順番に発表してくれ。それぞれの名前と僕を捨てた理由。どうぞ。
ルーシーよ。私人付き合いが苦手なの。けど、ラージはそんな私に無理強いするのよ。。。で、別れたの。
今みたいに?
そう。
言えてるかもなあ。無理強いしてしまうのは僕の悪い癖だね。はい、メモして。
ん。僕はおバカ、と。
ねえ聞いてよすごいんだ。今朝駐車場で地面にオイルのシミがあったんだけど、その形が別れたルーシーにそっくりだったんだよ。でもね、取り乱さなかった。
あの、、私今付き合ってる人がいるの。
多分違うと思うけど一応確認させて。僕じゃないよね?